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ゆるやかなカーブを描いて丘陵地帯が続いています。大地は鮮やかな赤、オレンジ色、太陽を浴びて黄金のように輝く黄色、そしてまだうっすらと残る緑・・・まるで美しいタペストリーを広げたようです。カナディアン・メープルの紅葉は、日本の一葉一葉が小さな楓を見慣れている私たちには、びっくりするほど鮮やか。「大地が燃えている」という言葉がけして大げさには思えないほどです。紅葉の時期も地域によってかなり幅がありますが、日本よりやや早め、9月下旬から10月中旬が見ごろでしょう。 ナイアガラの滝から、18世紀の街並みが残るケベック・シティまで続く「メープル街道」は、ぜひ一度はたどってみたい紅葉ルートです。でも、リピーターの方なら大西洋に面したエリアはいかがでしょう。カナダの楓にはたくさんの種類がありますが、特に大西洋岸地域はバラエティに富んでいます。それだけに紅葉の色あいも水彩画のような微妙な違いが楽しめます。例えば、『赤毛のアン』の物語の舞台として有名なプリンス・エドワード島(PEI)も、米国からの家族連れの海水浴客でいっぱいの真夏より、秋風が立つ時期の方が風情があります。観光施設のいくつかは、9月初旬には早々と店じまいをしてしまいますが、少し淋しげなこの季節の方がアンの愛した島の優しさを肌で感じることができるのでは?また、ニュー・ブランズウィック州に点在する素朴な屋根付き橋が紅葉した木々で包まれている風景には、「ああ、私が歩いてみたかったのはこんな道だ・・・」と心揺さぶられることでしょう。潮の満干の差が世界一大きなファンディ湾も秋がおすすめです。
紅葉以外でカナダらしい旅といえば、白熊ウォッチングでしょう。10月下旬から11月にかけて、北極海は少しずつ氷結していきます。それを待っているのが白熊達。氷に乗ってアザラシなどを追いかけて行くのです。マニトバ州のチャーチルは、町のすぐそばまで(時には町の中まで)白熊がやって来る世界でも珍しい場所。毎年白熊ウォッチングの人々が世界中からやって来ます。姿はかわいらしいですが、白熊は哺乳類では最も凶暴。白熊ウォッチングにはタンドラバギーと呼ばれる特殊仕様の巨大な車が使われています。
そして秋に一番のおすすめはワインの旅です。ブリティッシュ・コロンビア州中央部のオカナガンとオンタリオ州のナイアガラの滝周辺がカナダのワインの名所。どちらもブドウの収穫時期にワイナリーを訪れれば、香り高いワインが生み出されるプロセスを見学することができます。各地で収穫を祝うワイン・フェスティバルも催されるので、その時期に合せて出かけてみましょう。各ワイナリーがご自慢の「作品」を試飲室に運び込むのもこの季節。お気に入りの一本に出会えるかもしれませんね。
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